この写真の撮影時間は22:58。F9まで絞ってISO200で1/50秒でこの明るさだ。白夜とは想像以上にあっけらかんと明るいものだった。

北緯69°38’の街トロムソの6月末。観光案内所のイベント情報を見ると、白夜を楽しもう!というイベントが目白押し。白夜にカヌーや白夜にコンサートといった具合だが、日本みたいに昼間暑いわけではないので、別にわざわざ深夜でなくていいイベントばかりなのが可笑しい。と言いつつ、私は白夜に教会でコンサート、をチョイス。

Tromsdalen Kirke、別名 Ishavskatedralen、また Arctic Church (北極教会)という呼び名でも知られるこの教会は、ノルウェーの建築家 Jan Inge Hovig (1920-1977) の設計で1964年〜1965年に建設された街のランドマーク的存在。2002〜2009年に改修されているため、そのモダンさと合間って見かけは真新しい。

建物の「隙間」はガラスがはめ込まれており、中には斜めに陽が入る。建物の端の壁の三角形にはステンドグラスが貼られており、時間帯によってはそこに数本の白い光の筋が横切る。ステンドグラスと反対側の壁には2005年、教会の50周年を記念してオルガンが設置された。

1時間のミニコンサートを聴き終え外に出たのはちょうど夜中をまわったところ。太陽が一応西に傾き、日差しはやや赤みを帯びている。しかし太陽は地平線をかすめることもなく、じきにまた登り始める。

2012-06-29 / Tromsdalen Kirke, Tromsø, Norway (ノルウェー・トロムソ) / Nikon D300 / 14-24mm F2.8 / 16mm / F9 / 1/50s